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Holiday From Real

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Spectacular and Nightmare

まもなく今日(8月6日)の試合が始まりそうな時間ですが、昨日は久しぶりにシェイスタジアムに行ってきました。メッツはここまでロードに出ていたので、私の試験が終わって最初のシェイスタジアムでの試合というのもあったのですが、この日の先発がペルフリーというのもあって、初めて生でペルフリーを、ということでこの試合を選んで観に行ってきました。

シーズン当初は、私自身、全く信用していなかったペルフリーですが(オープン戦で悪すぎたので)、今年、見事に覚醒。この試合の前までに既に9勝を挙げ、すっかり先発の柱の1つとなりつつあります。2005年のドラフト1巡目ということで、将来のエースと期待されてはいましたが、今年、ここまでやるとは正直なところ思っていませんでした。

さて、この日の席からの眺めはこんな感じ↓
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先発は、メッツは上記のとおりペルフリーで、パドレスがヤング。ペルフリーはでかいので(201cm)、マウンドがいつもより近く感じるなーと思ってたら、ヤングもでかい(帰ってきて調べてみたら208cm!)。上から見てても近く感じるくらいなので、打席に立ったバッターからするときっとすごく威圧感があるのではないかと思います。
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試合は、ペルフリー、ヤングの両先発投手が好投で3回まで0-0(ヤングは制球悪く四球は出すものの3回までノーヒット)。4回表、パドレスがクーズマノフのソロホームランで先制。その後、ペルフリーは連打でピンチを招くものの、ここは切り抜けて0-1のまま裏のメッツの攻撃へ。

4回裏、メッツはデルガド、ベルトランが倒れて2アウトランナーなしから、タティスが8号ソロホームラン!これがメッツのこの日ヤングからの初ヒットで、試合を1振りで振り出しに戻します。
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↑タティスのホームランのスイング
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↑ホームインするタティス

6回表、ペルフリーがエイドリアン・ゴンザレスにソロホームランを浴びて1-2。ペルフリーは、また、この後、連打でピンチを招きますが、この後のピンチは無失点で切り抜けてこの回を終了。6回2失点は先発として十分ですが、パドレス打線には、エイドリアン・ゴンザレス(この日27号)とクーズマノフ(同じく16号)の2人しか長打力のあるバッターはいないので、この2人は特に要警戒であるにもかかわらず、その2人に一発を浴びていることや、点をとられた後に崩れかけたのは、今後の課題であるような気がします。

6回裏、1アウトからデルガドが四球で出塁。ここでパドレスがメッツファンの視点からすると意味不明な投手交代。四球は多いものの、ヒットはここまでタティスの本塁打1本だったヤングからアダムスにスイッチ。そのアダムスからベルトランがヒットで続き、1,2塁となったところで、バッターは先ほど本塁打を放っているタティス。

また本塁打を狙っているのか?というような大ぶりの空振りで↓、色気見せすぎだよ、と思いましたが…、
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その3球後、タティスの放った打球は高々と舞い上がり、レフトスタンドへ。圧巻の2打席連続の逆転の3ランホームラン。これで4-2。
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↑ベンチに迎えられるタティス。

タティス、すごすぎです。ここまで61試合で.316、9本塁打、33打点という数字も十分ですが、それ以上に、ここぞという場面での本塁打やタイムリーが多いです(フィリーズ戦の12回表の勝ち越しホームランとか)。1975年1月1日生まれの33歳(←関係ないですけど、私は同じ年の大みそか生まれなので何となく親しみを感じます。)と野球選手としてはベテランの域に入る選手ですが、99年に34本塁打を放つ活躍を見せた後は怪我にも泣かされ鳴かず飛ばずで、ここ3年間は2006年にオリオールズで28試合に出場(.250、2本塁打、8打点)以外は、メジャーでの出場すらなし。ところが、今年、メッツで開幕ロースター入りを果たすと、シーズン途中から人が変わったような活躍ぶり。まさに生まれ変わった印象です。これでチャーチが復帰すれば外野はメンバーが揃うのですが…。

さて、2点のリードをもらったペルフリーですが、7回表、無死からこの日初めての四球とヒットで1,2塁のピンチを招きます。ここで井口を併殺打に打ちとりますが、2アウト3塁となり、この日、ペルフリーにタイミングが合ってた感じのジャイルスを迎えたところで、フェリシアーノにスイッチ。フェリシアーノは見事にジャイルスを打ちとります。
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↑フェリシアーノ
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↑フェリシアーノがイーズリーの打順に入ったので、イーズリーに代わってセカンドにはアルゲニス・レイエス。で、二遊間はWレイエスに。

メッツは7回裏にマーフィーの2塁打、8回裏にエバンスの2塁打と若手の活躍もあって、それぞれ1点ずつを追加。
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↑マーフィー。
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↑エバンス

そして、6-2で4点差とセーブもつかないような安全圏のリードを保って、9回表、この日DL入りした守護神ワグナーの代役は…ハイルマン。
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いくらハイルマンでも4点あれば大丈夫でしょ、と思って見ていたのですが、甘かったです。いきなり先頭バッターにストレートの四球。次のバッターは、ふらふらっと上がった飛球を、セカンドのアルゲニス・レイエスとセンターのベルトランがお見合い気味でヒットにしてしまい、ノーアウト1塁2塁。さらに、次打者を内野ゴロにうちとるも併殺をとれず1アウト1塁3塁。ここで迎えた1番ゲルートにまさかの3ランホームラン…。あっという間に1点差に迫られます。

ここで、マニュエル監督もたまらずハイルマンを降板させ、スミスにスイッチ。マウンドを降りるハイルマンに対して球場中から大ブーイング。この後は、スミス、ショーンワイスが1人ずつ打ちとって、なんとか1点差で逃げ切ったのでした。これでメッツは連敗を4でストップ。ペルフリーが10勝目。
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↑スミス
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↑ショーンワイス

ハイルマンは、確かに不運はあったものの(フライをとってゴロをダブルプレーにとれていればその時点で試合が終わっていた)、マニュエルも試合後の会見で指摘していたとおり、まず、先頭打者にいきなり四球というのがいただけません。そして、相変わらずの一発病。ワグナー不在とはいえ、ハイルマンにストッパーの役割は無理だと思います。

ただ、その代わりに誰がいるのかというと、誰もいません。本来ならサンチェスがその役割を担うべきところなのでしょうが、球速が上がらないなど本調子ではありません(実際に、ワグナーが登板回避したオールスター明けの対フィリーズ3連戦の初戦で、1アウトもとれずにリリーフに失敗。)。スミス、フェリシアーノ、ショーンワイスはそれぞれ対右打者、対左打者用のリリーフ投手という位置づけなので、そうするとシーズン途中まで3Aのストッパーだったムニスか、2Aでストッパーだったクンツかということになりますが、特に今日の新聞記事では、去年のドラフト1巡目で将来のストッパーと期待されるクンツ待望論が強かったです。個人的には、クンツがストッパーというのは、先日のメジャー初登板をテレビで見たのですが、ボールはよさそうだったものの、バント処理等が手に付いていなかったのを見ると、まだ時期尚早な気がするのですが、他に人がいない以上、そんな悠長なことは言っていられないのかもしれません。つくづく、トレード期限までに誰か獲れていれば…と思います。これからもワグナーの復帰まで厳しい戦いが続きます…。
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(追記 8月12日)
昨日は4点のリードをリリーフ陣が守れずにパイレーツにまさかの逆転負け…。結局、去年の9月のリリーフ陣の崩壊による大失速の教訓を全く生かさないまま、ここまで来てしまっている気がします。球宴後のメッツのブルペンの防御率は、一昨日までで6.30と既に優勝争いをあきらめたブレーブスに次いでメジャーワースト2位。オフシーズンのリリーフ投手のまともな補強はワイズのみで(そのワイズは現在DLで今シーズンの復帰は絶望)、シーズンに入ってもトレード期限までに誰も補強できず、この状況の責任はフロントにあるというべきでしょう。シーズン前には、他の先発投手に比べ平均して長いイニングを投げるサンタナの獲得で、ブルペンの負担が減って数字もよくなるのではないか、などという話もありましたが、そのサンタナの勝利をリリーフ陣が6つも吹き消しているようでは話になりません。全くあてにならないハイルマンの代わりにフエンテスあたりを交換で獲得できていれば…(ロッキーズはハイルマンを欲しがってるという噂もあった)という気がしてなりません(まあ、MetsBlogにあるとおり、トレード期限の時点では、メッツがリリーフ投手の獲得に動いていたという情報は流れていたので、フロントも努力したけど合理的な対価でavailableな選手がいなかったということなのかもしれませんが、それにしても…。)。
by fbrat | 2008-08-07 07:36 | Mets/MLB